【札幌革職人館】ギフトにも使える 上品でシックな革製ブックカバー
本屋で新しい本を買うと、書店名の入った紙のブックカバーをつけてもらえます。
あれは嬉しいサービスです。ブックカバーがあれば電車やバスで他人を気にせず読書に集中できます。誰も気にしていないと分かっていても、人前で表紙が丸見えの本を読むのが何となく落ち着かないのは私だけでしょうか。
紙のブックカバーでお気に入りだったのは、神保町にある東京堂書店のものです。手触りがツルツルとしていて、シックなデザインがかっこいい。これを無料でつけてくれるのだから感動します。有料でもいいレベルです。お気に入りすぎてボロボロに擦り切れるまで使いました。このブックカバーのファンという人は他にも絶対にいると思います。
私がブックカバーに興味を持つようになったのはこのころからです。
とはいえ、頻繁に東京堂書店に買いに行くことはできません。いくら質感が良いからといっても紙である以上、耐久性には限界があります。長く使うことができて、しかも気に入ったデザインのブックカバーはないものかと、探すようになりました。
それからさほど経たないうちに、革製のブックカバーを見つけました。「札幌革職人館」というお店の商品です。ブックカバーの他にも財布・キーケース・メガネケースなど様々な小物を取り扱っています。
オンラインショップがあるので全国どこでも購入が可能です。楽天市場の総合評価では、☆4.88の高評価を得ています。
今ならクリスマスギフトをやっています。読書好きの人へ向けたプレゼントにはもってこいのお店です。
自然と大切に使いたくなる親しみのある風合い
文庫本サイズのダークブラウンです。
購入から4年が経過しました。4年前はもう少し明るかったのが深みを増して落ち着いた色味になっています。比較できればよかったものの、残念ながら購入直後の写真はありません。
革製品特有である手触りの良さがなんとも心地いいです。使い始めからしっとりした感触で、手の中で収まりが良いのを感じます。シンプルなので男女問わず誰でも使いやすいデザインです。
しおりが一体型になっていて使い勝手が良いのも嬉しいところ。しおりをなくす心配から解放され、読書に没頭することができます。紙のしおりだと移動させたときに落とさないか心配だし、混みあった電車内などで、もし落としてしまえば拾うのはまず無理でしょう。
それに、ただ実用的でおしゃれなだけではありません。質感の良さと細部まできれい仕上げられた熟練職人による丁寧な仕事が感じられます。
使い込むほどに艶感が増す上質な「革」
きめが細かく引き締まっています。よーく見ると革固有の皺や傷が見られ、まさに天然物という感じです。使うほどに、手入れをするほどに艶が増し、色味が深くなり、角が取れた丸い温かみのある姿へと変化していっています。
使い込んでも毛羽立たない「コバ」
革の断面部分がしっかり磨かれ加工されています。コバの部分は本よりも突き出しているため、バッグの中で他の小物とぶつかったり擦れたりすることが多く、毛羽立ってしまいやすいところです。
札幌革職人館のブックカバーは、4年経過した今でもきれいな状態なままです。磨きと塗料を塗る工程を何度も繰り返しているので、耐久性に優れています。
職人技が光る「縫製」
何の装飾もないシンプルなデザインのブックカバーにとって、縫い目は製品の良し悪しがもろに出てしまう部分です。こちらもさすがは熟練職人の仕事、縫い目が細かく、ずれがありません。
縫製は革職人にとって最も技術が必要とされる場面だそうです。確かに、一度縫ってしまったら穴だらけになってしまうので一発勝負ですよね。縫製の緻密さから質の高さが窺い知れるのは革靴と同じようです。
お手入れは3か月に一度を目安に
お手入れは革小物用のクリームを3か月に一度を目安に行っています。磨く度に艶が増していき、手触りがしっとりするのを感じます。
使用頻度が少なかったり、あまり乾燥していなければ手入れをしないこともあります。手の油分がしみ込んでカサカサになることはほとんどないですからね。
革製のブックカバーは、布や紙のものとは違い経年変化を楽しむことができます。値段はちょっと張りますが、長い目で何十年と使えることを考えると悪くないのではないでしょうか。何より、自分だけの革に育っていくことは革製品を使う醍醐味です。
ちなみに、札幌革職人館では、無料で名前を入れることができます。愛着が湧くことは間違いなしです。
手入れ用のクリームはこちら。少量でも伸びが良いので全然減りません。
弁当作りを習慣にするための工夫
私は仕事の日に弁当を持参しています。実家にいる頃は家事を全くやらなかったのですが、一人暮らしを始めてからは2年間、弁当を作り続けてきました。
その成果もあり、これまでずっと1か月の食費が1.5万円以内に収まっています。でもしっかり1日3食もりもり食べています。
勤務日が月20日で、昼食代が1日500円だとすると、昼食だけで500円×20日=10,000円です。そう考えると弁当持参の節約効果は絶大です。まさに「継続は力なり」です。
弁当作りのインパクトを改めて感じたので、なぜ続けてこられたのかを振り返ってみました。ポイントは、思考停止の状態をいかに作り出すかということにあります。
中身の基本形を決めてしまい、作業レベルに落とし込む
「弁当の中身を何にするか」という些細なことであっても、「何かを決める」という行為にはエネルギーが必要です。それを起きて間もない寝ぼけ頭で毎朝続けるのでは、積み重なる負担がかなりのものになります。そうして弁当作りが億劫になってしまい、しまいには作るのをやめてしまう。
特に、私は低血圧なのでエンジンがかかるまでが遅いです。運動前のウォーミングアップで徐々に身体を温めていくのと同じように、頭も負荷の少ないことから目覚めさせてやる必要があります。寝起き直後の頭には決められた行動をするだけの方が向いています。
そこで弁当作りを続けるための工夫として、弁当箱の中の基本形を定めるようにしました。基本形を決めておく利点は、決められた場所に決められた種類の食べ物を詰めていくだけで良くなるところです。
<弁当箱の中のイメージ>
- 左半分は冷凍ご飯1つ分
- 右半分の上段は、日替わりの冷食(コロッケやつくねなど)
- 右半分の下段は、手作り常備菜(ほうれん草のおひしやかぼちゃの甘露煮など)
- 余ったスペースには、炒めた魚肉ソーセージや卵焼きをさし込む(週末に作っておいたもの)
基本形を決めておくことで、冷蔵庫や冷凍庫にあるものを弁当箱に詰めるだけの作業に単純化されるので、頭を使う場面がぐっと少なくなります。
冷食と常備菜はそれぞれ2~3種類ずつ用意しておけば、組み合わせが6~9種類になります。週5日勤務でも毎日違った組み合わせの弁当にすることができます。
ちなみにかぼちゃの甘露煮は電子レンジだけで作れて、冷凍保存がきくので常備菜としておすすめです。
買い物をする時も「明日の弁当はどうしよう?」という漠然とした悩みから「定ポジションのおかずはまだ在庫があったかな?」と気にかけるだけで良くなります。
基本形の設定は、弁当作りを作業レベルまで単純化することができるので、続けていくためには有効な方法です。
ただし、ランチが日々の楽しみである人にとっては同じようなものを毎日食べ続けることになるので、かえってストレスになるかもしれません。
私は1週間同じメニューでも多少味付けが変われば気にしないタイプです。それよりも弁当持参による節約効果の方を重視しているので続けてこられたのだと思います。
他の動作と関連付けて作業の流れを固定する
弁当箱の中身の基本形を決めたら、今度は弁当作りを続けるための工夫をします。毎朝を行う他のルーティンの中に弁当作りを取り込むのです。
私は朝食を必ず食べることにしているので、朝食の準備する工程に弁当作りを絡めるようにしています。
- 電子レンジで朝食のパンを焼く。その間に冷食や常備菜といった弁当のおかずを詰め終える。
- 電子レンジが空いたら冷凍ご飯を解凍する。その間にパンにジャムを塗り、職場へ持っていく水筒を作る。
- 電子レンジで前日に作った朝食用の味噌汁を温める。その間に冷凍ご飯を弁当箱に詰めて完成。
こう書きだしてみると、電子レンジで温め終えるまでを1工程として、朝食の用意と弁当作りを同時並行しています。同時並行するのは弁当を作っている人からすれば当たり前のことかもしれません。
ですが、ただ同時に行うのではなく、毎日同じ工程で行うことが重要です。工程を固定化・単純化することで気に掛けることや考えることを少なくすることができます。
「この動作をしているときはこれをやる」と決めておくと、「次は何をすればいいのか?」とか「今日は時間に余裕があるのか、ないのか」といった気にかけるべきことが少なくなります。負担が少なくて済むということです。負担が少なければ反復しやすくなり、継続しやすくなります。
”習慣化”というゴールに到達するために
弁当作りに限らず、何かを継続してやるためには、できるだけ負担を小さくできないかを考えてみるといいのでしょう。すると、軌道に乗せるまでに試行錯誤する初期の段階が一番大変だと言えます。
初期の段階を乗り越えるためには、続けようとすることの意義を自分の中でしっかり理解するしかないように思います。初期段階の負担の大きさと継続したときの効用を天秤にかけるのです。
私の場合、弁当作りは食費の節約を通じて、投資資金を確保するためにやっています。毎月つけている家計簿で成果が目に見えることがモチベーションになっています。
続けることの意義を理解し、負担の少ないやり方を模索する初期段階を抜けてしまえば、習慣化は8割ほど成功しています。自分に合ったやり方を何回か反復していくうちに、次第に頭を使う場面が少なくなり身体が勝手に動くようになります。それがすっかり定着し、習慣になってしまえばもう怖いものはありません。その習慣から外れる方がかえって頭を使うことになるでしょうから。
- 作業の単純化・固定化
- 他の動作との関連付け
この二つの考え方は、物事を習慣化するための手段としていろいろな場面で応用が利くでしょう。
習慣にしてしまえば、考えなくても身体が自然に動くようになります。思考停止の境地に達するために楽な方法を思考するというのは、ちょっと面白いことですね。
引越にかかった初期費用はいくら?物件探しの際の注意点など
半年間、実家暮らしをしていましたが、今月から一人暮らしを再開します。
物件探しをしていてまず気になるのは家賃ですが、初期費用もバカになりません。仲介手数料・鍵交換代・初回保証手数料…いろんな費目が積もりに積もって気づけば請求額が大金になっているものです。
もちろん、物件によっては仲介手数料が無料であったり、入居時期によって日割り計算が変わってくるので、実際に不動産会社で試算してもらうのが一番確実です。
なるべく引っ越しは少なくしたいものですが、将来的に引っ越しが必要になったときの備忘として、実際にかかった費用と不動産会社から聞いた情報などについて書いてみます。
今回の引っ越しにかかった初期費用
- 敷金 67,000
- 礼金 67,000
- 10月分家賃 32,419
- 10月分共益費 968
- 11月分家賃 67,000
- 11月分共益費 2,000
- 仲介手数料 36,850 (家賃の55%分)
- 火災保険1年分 10,000
- 鍵交換代 27,500
- 初回保証委託料 34,500
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合計 345,237円
さようなら、35万円弱。
敷金はともかく、礼金って借りる側からすれば古き悪習以外の何物でもない。最近は礼金ゼロの物件も増えてきているようですが、この物件の大家さんは強気でした。一応減額交渉するも受け入れられず。
確かに、複数路線の駅から徒歩15分圏内で、商業施設も近くにあり便利な立地です。間取りや設備も申し分ない。この地域で同じような物件を探すとなると、家賃相場は7.5万円以上です。月6.9万円で済むならかなり割安だと言えます。そのせいかこの物件はすぐ埋まってしまうので、不動産会社の人も内見したことがないとのこと。その話も条件的にあながち嘘ではなさそうです。
そう考えると礼金がつくのは仕方ないのかもしれません。
私は車を所有していないので、駐車場代はかかりません。入居前のクリーニング代は32,000円くらいでしたが、任意だったのでやめました。
このほか引っ越し業者に頼めばプラス十数万円かかります。
以上から、一回の引越にかかる初期費用は50万円程度が目安だと言えます。もちろん条件次第ですけどね。
不動産会社の人に聞いた最適な引越時期や注意点とは
ところで、この物件を決めるまでに不動産会社を5つくらい回りました。その時、担当者から聞いた情報をいくつか紹介します。
- 例年、9月上旬頃は物件数が多いから有利。下旬になると10月異動の法人契約が動き始めるため、物件数がやや減少する。
- 11月から年末にかけても物件数は少なくなる。年始になれば新年度に向けた引越シーズンとなるので、オーナー側としては一番の書き入れ時となる。
- 新年度に入ってからもGW期間中のファミリー層の転居が多いのでしばらくはハイシーズン。
- ハイシーズンに合わせて家賃upや礼金をつけるオーナーもいる。
- ただし、今年はコロナの影響で先行き不透明。例年と比べてあまり引っ越しは多くないのではないか、とのこと。
- 家賃の安い物件を求めすぎると近隣住民の質が悪くなる傾向があるため注意。
- 南向きの窓だとしても日当たりがいいとは限らない。都市部はマンションが乱立しているため意外と日が遮られ、日中でも室内が暗いことも。気になる物件の内見は必須。
これによれば、借りる側からすると1年を通じて6月から9月上旬が物件探しに最適な時期だと言えます。もし引っ越し時期を選べるのであれば、季節的に初夏か初秋が良さそうです。
また家賃を抑えすぎると、お隣さんや上下階の住民とのトラブルが起こりやすいと言います。以前あるアパートに入居した学生は、隣人の執拗な嫌がらせが原因で数ヶ月で退去を余儀なくされたそうです。
もちろん家賃のみで一概に判断できるものではありませんが、物件だけでなくどういう地域柄にあるのかといったことも考慮する必要がありそうです。実際に内見に行った時の参考にもなるでしょう。
転居先の自治体で引越費用や家賃を補助してくれる制度があるかを確認しよう
残念ながら私の住んでいる自治体では引っ越し補助金はありませんでした。しかし、自治体によっては引っ越し費用や家賃を一部補助してくれるところもあるようです。
例えば、新宿区ではファミリー層向けに家賃月額3万円、最長5年間の助成があります。
満額受給すれば180万円です。これはとても助かりますね。さすが東京23区は財源があります。
残念ながら単身者向けの新規募集は令和元年度で打ち切りになっています。
他にも調べてみると、東京以外の自治体でも主にファミリー層向けの助成制度を用意しているところが複数見つかりました。中には単身者向けの制度があるかもしれません。
人口がますます減少していく中で、定住者の呼び込みは自治体にとって死活問題なのでしょう。
以上のように、転居先の自治体で利用できる助成制度がないか調べてみることをお勧めします。
引っ越しをするときは、あまり時間的な余裕がない割に物件探しや諸手続きが多くてとても忙しくなります。引っ越しが完了したあとは新生活が始まりますから、なかなか一息つくことができないかもしれません。そうこうしているうちに、助成金の申請期限を過ぎている、なんてことは大いにあり得ます。使えるものは上手に活用していきたいものです。
ずぼら投資も気づけば5年半
インデックス投資を始めて5年半が経ちました。正直なところ、投資をしているといっていいのか怪しいほど、ほぼ放置でここまで続けてきました。そんなわけで普段から投資関連の記事が少ないのですが、逆を言えば、ほとんど手をかけなくても投資することは可能だということでもあります。今日は5年半の節目ということで、ほったらかし投資を振り返ってみます。
投資信託はすぼら者と誘惑に弱い人向け
私は世界中に分散投資できる投資信託を毎月積み立てています。今は一部、積み立てをやめているものもあります。
- たわらノーロード先進国株式 (iDeCo)
- 野村つみたて外国株投信 (つみたてNISA)
- eMAXIS Slim先進国株 (積み立て中)
- eMAXIS Slim新興国株 (保有のみ)
- eMAXIS Slim国内株式 (保有のみ)
個別株やETFは持っていません。定期的に配当金が得られるのが魅力的で、一時は始めようかと思ったこともありました。ですが、なるべく手間をかけたくないのと、投資のことで一喜一憂したくなかったので途中で調べるのをやめてしまいました。
基本的に私の投資目的は老後の資産形成です。働ける間は収入の範囲内でやりくりして、今積み立てているお金は仕事をやめた時の準備金です。そのため仮に配当の出る資産を持っていたとしても、再投資に回すことが目的には適います。
ですが意志の弱い私は、配当が入ると気分が良くなり「日頃のご褒美」の名の下に消費に回してしまう恐れがあります。配当のような臨時収入を使うのと、積み立ててきた資産を一部取り崩すのとでは、前者の方が気軽に使えてしまうと感じるのは私だけでしょうか?でもそれは、資産形成という目的からすれば無駄使いです。
その点、投資信託は分配金が出ても勝手に再投資してくれますから誘惑がありません。
あるとすれば、含み益を確定したいという欲でしょうか。でも利益確定すると20%が税金で持っていかれます。そこで「○万円分が税金で持っていかれるけどいいの?」と自問自答すれば、利確欲はだいたい消えます。税金は腹が立つものですが、使いようによっては役立つものです。
また再投資が自動で行われる分、いちいち証券口座のHPを開く手間も省けます。
だからといって、投資信託がベストだというつもりはありません。あくまで私にとっては投資信託が合っているというだけの話です。
人によっては、配当が投資のモチベーションになりますし、アーリーリタイアを目指す人にとっては、投資信託では資産形成のスピードが遅すぎて話にならないでしょう。
目的とするものが人それぞれ違うので、万人にとってベストな手法なんてあるはずがない。たとえ最初は勧められるままに始めた投資でも、後で自分が納得できるようになったらそれがその人にとってのベストな方法なのです。時々SNS上で繰り広げられるいろいろなマウント合戦は、本当に不毛だと思います。
投資のウエイトが低くても5年半の間、投資を続けられた理由
私にとって投資信託がベストだと思える理由をまとめると次のようになります。
- 投資の知識に乏しい、けど手間をかけることはしたくない。
- 資産0でも毎月の給料から少しずつ積み立てていける。
- 大きな利益が出なくてもいい。ただ将来的な増税やインフレによって資産の実質価値が減らないようにしたい。
サラリーマンではお金持ちになることはできないかもしれません。でも、毎月安定した収入があることは、相当大きな強みです。
収入面が安定していれば、やるべきことは支出面を見直すことです。時には突発的な出費もあるでしょうが、基本的な生活費は自分で管理することができるはずです。
あとは余ったお金を積み立て投資に回せばいい。たとえ毎月の収支が雀の涙ほどであったとしても、今や100円から投資ができる時代です。これほど一般庶民が投資をしやすい環境になったのは嬉しいことですよね。
そういうわけで最初の積み立て設定をした以外、ほとんど投資行動らしいことをしないまま5年半が経ちました。積立額は大したものではありませんが、それでも1回分の賞与くらいは損益が出るほどになってきています。
おそらく今後もこんな調子続けていくことになるでしょう。あとは、リスクが過大になっていないかを確認することだけを気にかけていきたいと思います。
5年目の資産状況をまとめた記事はこちら。
スマホを控えると思考のための時間が作れる
前回の記事ではSNS疲れをテーマに、ときにはSNSから距離を置く必要があるということを書きました。
ざっくりまとめると、
私たちは日々いろんな情報にさらされることで無意味な焦りや怒りを感じることにつながり、心が疲弊してしまうことがあること。
また、ちょっとしたすき間時間にも無意識にスマホをいじっていると、脳の休まる時間が確保できないのではないか。
そのため、自分をオフラインにする時間を意識的に設けよう、というものです。
前回の記事はどちらかというとSNS疲れから自分を守るための防衛策に焦点を当てました。
今回はオフライン化することの利点について考えてみようと思います。
通勤中をオフライン化するススメ
ところで、みなさんは通勤の移動中に何をしていますか?
公共交通機関を利用して通勤している場合、移動中はまとまった時間が確保できます。私はバスに乗っている約20分間、電子版の日経新聞を読んでいることが多いです。
ところが前回の記事を書いて以降、新聞を読むのを控えてみました。その代わりぼーっとしたり車内の人々を観察してみたり、車窓から見える景色を眺めています。
すると、ただ時間を浪費しているだけに見えても、これはこれでアリなんじゃないかと思うようになりました。
変わりばえのない日常から思考を訓練する
毎日同じ時間のバスに乗っていると乗客はだいたい同じ顔触れです。路線バスなので通る道も毎日同じ。すると一見、判を押したように同じ日々が続いているように感じるものです。
しかしバス車内でのオフライン化を始めてみて、同じような毎日であっても思考のネタになることが案外あるということに気がつきました。
先日気になったことは、バスが終点の最寄駅に着いて乗客が下りるときのことです。
乗客の中にはバスが停止する少し前から座席を立つ人がいます。また、停車した後は出口に向かう列へ次々と割り込んでいく人も見かけます。
私はたいてい最後まで残り、危険だなあと思う一方で「一番最後に降りたとしてもその差は1~2分程度だというのに、なぜみんな早く降りたがるのか?」と疑問を持ちました。
降りた後の人々を観察してみましたが、ほとんどの人は急いでいる風ではありません。その証拠にエスカレーターを駆け上がるわけでもなく、お行儀よく並んで上っていきます。
とりあえずこの疑問を携帯のメモ機能に残し、帰りのバスの中で考えることにしました。
そして帰りのバスで考えた結果、「密集空間にいるとお互いストレスを感じるので、早く距離を取りたいからではないか」という結論に至りました。
何の目新しさもない当たり前な結論なわけですが、
いわゆるパーソナルスペースのことだと気がつきました。私はエレベーターの事例でパーソナルスペースの話を聞いたことがありましたが、言われてみればバス車内の居心地の悪さもエレベーターのそれと似ています。
以上の話は、今までのようにスマホをいじっていては気が付くことがなかったはずです。絶え間なく流れる情報を追うことに終始し、自分の頭でじっくり考える時間がないからです。
変わりばえのない日常の風景でも疑問の目を少し向けてみると、新しいアイデアや思いついたり新たな発見をすることがあります。
そうして一つずつ理解したことを記録し蓄積していくことで、また新しいアイデアへとつながっていく。
このことは、最近亡くなられた外山滋比古氏の名著「思考の整理学」(ちくま文庫)が大変参考になります。
断片的なひとつひとつの着想は、いわば、第一次的情報である。そのままでは、それほど大きな意味をもたない。これを他の思考と関連させ、まとめて、第二次的情報にする。…(中略)…
思考の整理というのは、低次の思考を、抽象のハシゴを上って、メタ化していくことにほかならない。
(本文p77より引用)
使える知識とは、自分の頭を使って考えたものだけです。そうして得られた知識を他のものと混ぜたり、まとめたりすることで一段階抽象化された思考を生み出すことができる。
そのためには流入してくる情報を一時的に締め出し、自分の頭で考える時間を設けなければなりません。
まとめ : 通勤時間は思考するのにうってつけの環境
通勤中のオフライン化による利点は、物ごとを自由に思考する時間を取れるということだと思います。
そういえば普段私たちは、一つのことをじっくり思考することが少ないのではないでしょうか。
職場にいれば仕事のことを考えなければいけないし、帰宅すれば家族と一緒に過ごします。
一人暮らしで自分だけの時間があるとしても家には様々な娯楽があるはずです。
そう考えれば、ふと気になったそのことだけを10分以上考え続けられる通勤中は、貴重な時間であると言えます。
もちろん仕事で疲れて考える気力がない時だってあります。思考するにはそれなりの気力と体力を要するからです。
そういうときは、ぼーっとしても良いし、気晴らしにスマホをいじるのだって良い。
問題は、無意識的にスマホをいじるのが習慣になってしまうという点です。
それはスマホに時間を奪われていることと同じです。その結果、心身を疲弊しているのであれば目も当てられません。
通勤中のオフライン化は、SNSによって浪費・消耗する時間を見直すきっかけになると言えるのではないでしょうか。