Berwick セミブローグの革靴にハーフラバーをつけました。
先日、一番のお気に入りであるBerwickのセミブローグのつま先を補強するため靴屋さんに修理に出しました。
近所にある靴屋さんは田舎にあるいかにもな老舗店です。
安くないこのお気に入りの靴を託してもよりものだろうかととても不安に感じながらも依頼しました。
その結果がこちら。
とても良い!
何も問題なくしっかりと修理されていたので大満足です。
ただ、修理前の画像を残しておけばもっとよかったなーと今さら後悔。。
最初はつま先部分だけラバーを張るつもりでいたけど、「ハーフラバーだったら」と言われたのでこのような仕上がりになりました。
店主は80歳くらいのおじいちゃん。
もう50年以上靴のお仕事をしているそうです。
職人だからなのでしょうか、このおじいちゃん、全然人の話を聞かない。(笑)
「修理できるよ!」と一方的に何度も言ってきて、修理費がいくらなのかとかどんな仕上がりになるのかなどのこちらの質問にはほとんど回答する様子が見られず。
こちらがまだ話している最中なのに相変わらず「修理できるよ!」のシャワーを浴びせ続け、内心では「聞けよじじい」と思っていました。
それでも、無愛想というわけではなかったので我慢して話を聞いていると、息子さんが奥から出てきていろいろ話を聞いてくれました。
息子さんによれば、おじいちゃんは以前一から手作業で靴を作っていたこともあるたたき上げの職人なのだそうです。今でもお客さんに靴の修理を頼まれており、仕上げたものをいくつか見せてくれました。
確かに店の感じとか工房の様子を見ると「職人」という表現がしっくりくる印象です。
「職人」という言葉に妙に弱い私。自分の手先が器用な方ではないからでしょうか。自分の手で何かを一から創れる人って本当にすごいですよね。
最初は他店と比較をしてから決めるつもりでしたが、結局はこのおじいちゃん職人にお願いすることにしました。
よーく見るとラバーと革靴の接合部に細かい繊維がたくさんついていたのは気になりましたが、これも手作業によるものだからですかね(笑)
でも機能的に問題がないようであれば履いているうちにすぐ落ちてしまうことでしょう。
あとでゆっくり接合部を確認しましたが、隙間なく頑丈に接着されていました。
また、靴底のBerwickのロゴを避けてのり付けされているのが嬉しい。
靴底は普段見えないものだけれど、こういう細かい配慮がされているのはさすが「職人」。
ところで、この靴は12月に買ったばかりです。
憧れのグッドイヤーウェルト製法の革靴を初めて買いました。
噂に聞いていた通り、グッドイヤーウェルト製法の靴は履き始めのうちはソールの反りが悪く、足に馴染むまでにかなりの時間を要します。
ソールの反りが悪いと体重移動の時に、靴底が足の曲がる角度でくっついてこないためつま先にかかる負荷がどうしても大きくなります。
すると、それほど履いていなくてもつま先部分が大きく削れてしまうわけです。
私の靴もソールの2層部分のうち外側の1層目の半分くらいまで削れてしまいました。
まだ10回程度しか履いていません。靴擦れに相当悩まされていたので1回の履いている時間は数時間程度であるにもかかわらずです。
確かにソールが薄くなってきたらオールソールによって靴底全体を取り換えることもできます。
ただ、費用が1.5万円程度かかることや、靴への負担が大きいと言われていることもあってなるべくやらないで済ませたい。
ラバーであれば安価にかつ手軽に修理できるのがメリットと言えます。
今まで靴の修理は壊れそうになってから行うものだと思っていましたが、新品を買ったらすぐに補強をしておくと長い目で見た時にお得です。
靴専科のようなチェーン店に出せばより安く修理に出すこともできましたが、今回はあえて個人店に出してみました。
そのおかげで手作業による温かみと、店の方との関わりもあってより一層思入れのある靴に仕上がったと思います。